介護サービスの職業の有効求人倍率は3.94倍、医師・薬剤師などは1.73倍、一般事務は0.30倍 — 一般職業紹介状況(令和8年9月分)を職業別に読む

メディレクト編集部の週次ノート|対象週 2026年10月26日〜11月1日|公開 2026-11-02
編集部ノート採用医療介護

今週の動き

2026年10月30日(金)、厚生労働省は「一般職業紹介状況(令和8年9月分)」を公表しました。公共職業安定所(ハローワーク)での求人・求職・就職の状況を毎月まとめる統計です。

有効求人倍率は、ハローワークに出ている求人数(月間有効求人数。採用予定の人数で数え、前月からの持ち越しと当月の新規受付の合計)を、仕事を探している人の数(月間有効求職者数。前月からの持ち越しと当月の新規申込の合計)で割った値です。1を超えれば求職者より求人が多いことを表します。令和8年9月の有効求人倍率は、全数(常用のほか臨時・季節の雇用を含む)の季節調整値(季節による増減の影響を取り除いた値)で1.19倍、前月より0.01ポイント上がりました。都道府県別(就業地別・季節調整値)では最高1.74倍(福井県・山梨県)、最低0.96倍(大阪府)と地域差があります。

産業別の新規求人(全数。その月に新たに受け付けた求人の採用予定人数)は、全体では前年同月より0.4%減りましたが、「医療,福祉」は208,502人で1.7%増えました。

働く人にとって見どころは、参考統計表にある職業別の数字です。常用(雇用期間の定めがないか4か月以上の雇用。パートを含む)の全国計で、医療・介護に関わる主な区分を抜き出すと次のとおりでした。この表も産業別の数字も、新規学卒者(卒業年の6月末までに扱われた新卒者)の分は除いています。区分は日本標準職業分類(平成21年12月改定)によるもので、かっこ内は総務省の分類の説明から編集部が補った主な職業です。

職業の区分有効求人(人)有効求職(人)有効求人倍率前年同月との差(ポイント)
職業計2,039,7931,892,5711.08倍−0.02
介護サービス職業従事者(施設等の介護職員・訪問介護従事者)205,01452,0933.94倍+0.04
医療技術者(理学療法士・作業療法士・臨床検査技師・歯科衛生士・歯科技工士など)43,38913,2193.28倍+0.23
保健医療サービス職業従事者(看護助手・歯科助手など)23,1068,2262.81倍−0.13
医師,歯科医師,獣医師,薬剤師8,8725,1231.73倍−0.14
その他の保健医療従事者(栄養士など)18,36910,7371.71倍−0.11
一般事務従事者(医療事務員・介護保険事務員を含む)120,943405,0840.30倍−0.02

職業計の1.08倍が冒頭の1.19倍と違うのは、職業別の表が常用に限った数字で、季節調整もしていないためです。

この数字から読み取れること

まず、数字の範囲に注意が必要です。この統計に入るのは、ハローワークを通った求人と求職だけです。病院や施設の公式サイト、紹介会社、民間の求人サイトにだけ出ている募集と、そこだけで探している人は数に入りません。とくに「医師,歯科医師,獣医師,薬剤師」は4つの資格をまとめた区分で、有効求人も8,872人分と他の区分より少ないため、この数字だけで医師や薬剤師の転職市場全体を語ることはできないと編集部は考えます。看護師は別の区分(保健師,助産師,看護師。2.04倍)です。

そのうえで、区分ごとの動きを見ます。介護サービスの職業は、求職者1人あたり約4人分の求人があります。前年同月と比べると有効求人は1.2%減りましたが、有効求職者がそれを上回る2.2%減ったため、倍率は0.04ポイント上がりました。医療技術者は、有効求人が5.0%増え、有効求職者が2.5%減って、倍率が0.23ポイント上がりました。一方、医師・薬剤師などの区分は、有効求人が4.7%減り、有効求職者が3.1%増えて、倍率は0.14ポイント下がりました。

一般事務従事者は、採用予定人数で120,943人分の有効求人に対して有効求職者が405,084人で、募集1人分に3人以上の求職者がいる計算です。総務省の分類の説明では、医療事務員や介護保険事務員はこの区分に含まれます。医療・介護の事務職だけの倍率は分かりません。

広告

トイサブ!ファーストセレクション

知育玩具の定額制レンタルサービスの新規申し込み。

詳しく見る →

編集部の見解

編集部は、有効求人倍率を「どちらが有利か」の数字ではなく、「どれだけ比べられるか」の目安として読むことを提案します。

倍率が高い介護や医療技術の職種では、最初に目にした1件で決めなくても、比べる相手を探しやすいと考えます。ただし、求人が多い理由が増員なのか欠員の補充なのかは、この統計からは分かりません。倍率が高いから条件が良い、とも限りません。複数の募集を公式ページで読み比べ、給与の内訳、夜勤や当直の回数、休日の数、資格手当の有無を同じ項目で並べることをすすめます。見学や面接で「今回の募集は欠員の補充ですか、増員ですか」と聞くのも、職場を知る手がかりになると考えます。

医師や薬剤師の方は、ハローワークの倍率だけで判断せず、公式サイトの募集や紹介会社の情報もあわせて比べてください。この区分の数字は、市場の一部を映したものだと編集部は読んでいます。

事務の仕事を希望する方には、ハローワークの求人に加えて、病院や施設の公式サイトの採用ページも探す範囲に入れることをすすめます。この統計に、ハローワークを通らない募集は入っていないからです。応募先ごとに業務の内容と求める経験を公式ページで読み、自分の経験との重なりを具体的に書けるようにしておくことをすすめます。

月ごとの数字は動き、地域によっても違います。今回の値は「今の目安」として使い、来月以降の数字もあわせて見てください。

メディレクトについて

メディレクトは、病院・薬局・歯科医院・介護事業所の公式サイトに載っている募集だけを集めた検索サイトです。紹介や仲介はしておらず、登録も不要です。どの募集からも公式ページへ移れるので、勤務体制や休日の条件はそこで確かめられます。

出典

掲載内容は各病院の公式サイトの記載を、当サイトが機械的に読み取って整理したものです。応募・条件の確認は必ず病院の公式ページで行ってください。
コラム|編集部ノート|このサイトについて|掲載ポリシー|プライバシーポリシー|このサイトは求職者の個人情報を収集しません。
© 2026 メディレクト