介護の仕事に就くには — 無資格から介護福祉士・ケアマネジャーまで、資格の順番と受け方

メディレクト のコラム|最終更新 2026-10-05(初出 2026-10-05)
永久保存版介護キャリア資格

介護の仕事は、資格がなくても始められる職場がある一方で、仕事の種類によっては決まった研修や資格が要ります。この記事では、これから介護の仕事を目指す人と、働きながら資格を取りたい人に向けて、資格の順番と取り方を、法律の条文、国と試験実施団体の公表資料、当社の集計で整理します。

全体の流れ

介護職員として働く人の資格は、おおむね次の順に積み上がります。

  1. 資格なしで働き始める(施設やデイサービスなど。入職後に「認知症介護基礎研修」を受ける)
  2. 介護職員初任者研修(130時間)を修了する。訪問介護(ホームヘルパー)として働けるようになる
  3. 実務者研修(450時間)を修了する
  4. 実務経験3年以上と実務者研修で、介護福祉士国家試験を受けて合格し、登録する
  5. 介護福祉士など国家資格の登録後にその資格で働いた期間(または生活相談員などの相談援助業務の期間)が通算5年以上(千葉県の案内では、かつ900日以上。ほかの都道府県は各都道府県の案内で確認)になったら、介護支援専門員(ケアマネジャー)の試験を受ける(介護職員として働いた期間だけでは数えられません)

これは働きながら資格を取る「実務経験ルート」の流れです。介護福祉士には、専門の学校(養成施設)を卒業するルートや、福祉系の高校のルートもあります(後の節で説明します)。どの段階から始めても構いません。最初から初任者研修を受けてから働き始める人もいます。

無資格で始められること・始められないこと

厚生労働省 石川労働局の資料は、介護の資格や研修と、働ける職場の関係を次のように整理しています。

研修・資格時間施設・通所などで介護職員として訪問介護(ホームヘルパー)として
資格なし(入門的研修を含む)入門的研修は21時間働ける(採用後1年以内に認知症介護基礎研修の受講が必要)働けない
生活援助従事者研修59時間働ける生活援助中心のサービスだけ
介護職員初任者研修130時間働ける働ける
実務者研修450時間働ける働ける
介護福祉士(国家資格)実務経験3年など働ける働ける

表の「入門的研修」は、石川労働局の資料で「介護分野への参入のきっかけとなる研修」とされているもので、修了しても訪問介護員としては働けません。「生活援助従事者研修」は、訪問介護のうち「生活援助」が中心のサービスに就く人のための研修です(国の告示では、介護報酬の基準でいう生活援助が中心の訪問介護に従事する職員向けとされています。生活援助の具体的な範囲は、この記事では扱っていません)。

訪問介護が資格の要る仕事になっているのは、介護保険法が訪問介護を「介護福祉士その他政令で定める者」が行うものと定め(第八条第二項)、政令がその「者」を、都道府県または都道府県が指定した事業者の研修を修了した人などとしているからです(介護保険法施行令第三条)。

施設やデイサービスでは、資格のない人も介護職員として働いています。メディレクトに掲載している介護職員の募集9,569件のうち、応募資格の欄に「無資格」「資格不問」「未経験」の語がある募集は20.4%(1,955件)でした(2026年10月5日時点・当社が要項の文言を機械的に数えたもの)。一方で、応募資格の欄に「介護福祉士」の語がある募集は31.9%、「初任者研修」は27.6%、「実務者研修」は12.9%でした(必須か歓迎かは区別していません)。

広告

SONOKO 8 週間ダイエット献立(お試し 1 週間)

SONOKO の 8 週間ダイエット献立、お試し 1 週間献立。

献立を見る →

認知症介護基礎研修

資格のない人が施設やデイサービスで介護の仕事をするときに、関わってくるのがこの研修です。

受講の手配は事業所の義務です。入職するときに、いつ、どの方法で受けるのかを確かめておきましょう。

介護職員初任者研修

介護の仕事の基本を学ぶ研修で、修了すると訪問介護員(ホームヘルパー)として働けるようになります。

実務者研修

介護福祉士の国家試験を、実務経験のルートで受けるために必要な研修です。

介護福祉士(国家資格)

介護福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格です。

受験資格のルート

社会福祉振興・試験センター(国家試験を実施する指定試験機関)の第39回試験の受験の手引では、受験資格は主に次のルートに分かれています。

  1. 養成施設ルート: 介護福祉士の養成施設(2年以上など)を卒業する
  2. 実務経験ルート: 実務経験3年以上+実務者研修の修了。実務経験は「従業期間3年以上(1,095日以上)かつ従事日数540日以上」です
  3. 福祉系高校ルート: 福祉系の高校(専攻科を含む)で決められた科目を修めて卒業する
  4. EPA(経済連携協定)ルート: 協定に基づいて入国し、受け入れ施設で研修を受けながら働く候補者

実務経験として数えられる施設・事業と職種は決まっています。自分の勤め先が当たるかどうかは、試験センターの「実務経験の範囲」のページで確かめてください。

養成施設を卒業した人の経過措置

以前は、介護福祉士の養成施設を卒業すれば、国家試験を受けなくても介護福祉士になれました。2017年度からは養成施設の卒業生も国家試験に合格することが必要になり、その切り替えのための特例(経過措置)として、一定の期間に卒業した人は、試験に合格しなくても5年間は介護福祉士になれることになっています。

試験センターの経過措置登録のページによると、対象は2017年4月1日から2032年3月31日までに養成施設を卒業した人で、卒業した年度の翌年度の4月1日から5年間です(法改正で、2027年3月31日までの卒業から延長されました)。e-Gov に収録されている改正法(平成19年法律第125号)の附則第六条の二でも、期限は令和14年(2032年)3月31日になっています。なお、試験センターの別のページ(受験資格の「資格取得ルート図」)には延長前の書き方が残っていました(2026年10月5日確認)。最新の扱いは経過措置登録のページで確かめてください。

介護福祉士国家試験

試験の形(第39回試験の受験の手引)

パート合格

第38回試験から「パート合格」が始まりました。全体の点数で不合格になった人でも、パートごとの合格基準に達したパートは合格とし、翌年・翌々年まではそのパートの受験が免除されます。2回目以降は、全パートを受けるか、不合格のパートだけを受けるかを選べます(試験センター)。

合格の基準(第38回)

基準は総得点の60%程度ですが、問題の難易度で補正されます。第38回は、総得点125点のうち64点以上(約51%)で、かつ11の科目群のすべてで得点があることでした(試験センター「合格基準及び正答について」)。合格点は回ごとに決まるので、前の回の点数がそのまま次の回の基準になるわけではありません。

最近の結果

第38回は、2026年1月25日に行われ、3月16日に合格発表がありました。厚生労働省の発表は次のとおりです。

回受験者合格者合格率
第34回83,082人60,099人72.3%
第35回79,151人66,711人84.3%
第36回74,595人61,747人82.8%
第37回75,387人58,992人78.3%
第38回78,469人54,987人70.1%

第38回で、全体では不合格でもパート別に合格した人は、Aパート3,935人・Bパート1,509人・Cパート6,181人でした(一部重複)。合格者を受験資格別に見ると、介護福祉士養成施設の受験者は合格率58.8%、福祉系高校は90.9%でした。実務経験で受けた人の区分では、社会福祉施設の介護職員等が69.7%、訪問介護員等が82.3%、介護老人保健施設・介護医療院の介護職員等が61.1%、医療機関の看護補助者等が67.8%でした。合格者の年齢は、41歳以上が25,515人で、合格者全体の約46%です(いずれも厚生労働省の発表資料)。

次の試験

第39回試験は、2027年1月31日(日)に行われる予定です。受験手数料は20,510円で、受験の申し込みは2026年9月2日で締め切られました(試験センター)。第39回の場合、厚生労働省が2026年7月21日に官報で試験の施行を公告し、受験書類の受付は7月22日から9月2日まででした。次の回の日程と受付期間も、厚生労働省の「第◯回介護福祉士国家試験の施行について」と、試験センターのサイトの受験の手引で確かめてください。

介護支援専門員(ケアマネジャー)

ケアマネジャーは、介護保険法で「介護支援専門員」と呼ばれる仕事です。

受験資格(実務経験)

介護保険法施行規則は、次の業務の期間が通算して5年以上あることを、受験に必要な実務経験としています(第百十三条の二)。

千葉県の令和8年度の試験案内では、これを「5年以上かつ900日以上」としています。介護職員として働いた期間は、それだけでは数えられません。 千葉県の案内も、2018年度(平成30年度)の試験からは、ホームヘルパーの資格をもとに介護職として働いた人や、無資格で介護の業務に従事した人は受験できないとしています。介護職員から目指す場合は、介護福祉士などの資格に基づく業務の期間か、生活相談員などの相談援助業務の期間を積むことになります。同じ案内では、国家資格に基づく業務の期間は、資格の登録日以降に数えるとされています。

試験の結果

試験を実施するのは都道府県で、問題の作成は社会福祉振興・試験センターが都道府県から受託しています。第28回は2025年10月12日に行われ、厚生労働省のまとめでは、受験者50,601人・合格者12,961人・合格率25.6%でした。合格者を資格(職種)別に見ると、介護福祉士が8,310人(64.1%)と最も多く、次いで看護師・准看護師が2,094人(16.2%)でした。

回受験者合格者合格率
第26回(2023年度)56,494人11,844人21.0%
第27回(2024年度)53,699人17,228人32.1%
第28回(2025年度)50,601人12,961人25.6%

令和8年度(2026年度)の試験は、千葉県の案内では2026年10月11日(日)で、千葉県の申し込みは6月1日〜30日でした。日程と申し込みは、働いている(または住んでいる)都道府県の案内で確かめてください。千葉県の案内では、受験地は申込日に受験資格の業務に就いていれば勤務地の都道府県、就いていなければ住所地の都道府県です。

証の有効期間

いまの介護保険法では、介護支援専門員証の有効期間は5年で、更新には研修を受ける必要があります(第六十九条の七・第六十九条の八)。なお、e-Govに掲載されている未施行の改正(社会福祉法等の一部を改正する法律)を当社が確かめたところ、2028年6月24日からは、この有効期間と更新の規定が削られることになっています。同じ版では、介護支援専門員(厚生労働省令で定める人を除く)は、資質を保ち高めるため、省令で定める都道府県知事の研修を受けるものとされています(改正後の第六十九条の三十四第四項)。どの研修を、いつ受けるのかは省令で決まるため、当社では確認できていません。

介護の職場で働くほかの職種

介護の事業所には、介護職員とケアマネジャーのほかにも、法令で置くことが決められている職種があります。たとえばデイサービス(通所介護)の基準は、生活相談員、看護職員(看護師または准看護師)、介護職員、機能訓練指導員を置くよう定めています(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第九十三条)。

機能訓練指導員や生活相談員にどの資格・経験の人が当たるかは、この記事では扱いません。応募する事業所の募集要項の応募資格で確かめてください。メディレクトの介護の募集では、看護職員3,833件、機能訓練指導員1,796件、生活相談員737件、ケアマネジャー1,270件の募集を掲載しています(2026年10月5日時点)。

教材は何を使うのか

ここでは、特定の市販教材ではなく「公式に確認できるもの」を中心に紹介します。

  1. 初任者研修・実務者研修のテキスト: 研修を行う事業者が使う教材です。科目と時間は、初任者研修なら国の告示で決まっています
  2. 介護福祉士国家試験の出題基準: 試験センターの「出題基準・合格基準」のページで公開されています
  3. 介護福祉士国家試験の過去問題: 試験センターの「過去の試験問題」のページで、第38回などの試験問題と、合格基準・正答が公開されています。すべての漢字にふりがなが付いた問題や、音声読み上げ用の問題もあります
  4. 受験の手引: 試験センターが公開している第39回の受験の手引に、受験資格・試験科目・実務経験の数え方が載っています
  5. ケアマネジャーの試験: 受験する都道府県の試験案内が出発点です。試験問題が公式に公開されているかどうかは、当社では確認できていません
  6. 模擬試験・対策講座: 民間の会社などが行うものもあります。選ぶときは、日程・費用・内容を自分で確かめましょう。この記事では、個別の教材や講座の評判・合格率は扱いません

次の一歩

広告

オーガニックコスメ 琉白 トライアルセット

世界が認めたオーガニックコスメ【琉白~RUHAKU~】のトライアルセット。

セットを見る →

介護の仕事に就いたあと

介護の職場は、紹介会社を通して探す方法のほか、事業所の公式サイトに載っている募集を見て直接応募する方法もあります。当サイト「メディレクト」は、医療機関や介護事業所の公式サイトに載っている募集だけを集めた検索サイトで、登録不要・無料です。紹介や仲介はしていません。

この記事の年数と数字は、記事末尾の出典(法律の条文と、厚生労働省・社会福祉振興・試験センター・都道府県の公表資料)に基づいています。制度や日程は変わることがあるので、最新の情報は出典のページで確認してください。

出典

更新履歴

この記事について

この記事は メディレクト が公開情報をもとにまとめた読み物です。制度や数字は変わることがあるので、出典のページで最新の内容を確認してください。メディレクト は病院・薬局・歯科医院・介護事業所の公式サイトに載っている募集だけを集めた検索サイトで、紹介や仲介はしていません。
掲載内容は各病院の公式サイトの記載を、当サイトが機械的に読み取って整理したものです。応募・条件の確認は必ず病院の公式ページで行ってください。
コラム|掲載ポリシー|プライバシーポリシー|このサイトは求職者の個人情報を収集しません。
© 2026 メディレクト